若者の再犯防止と立ち直り支援のイベントを開催!100人で1人を支えるコミィニティ作りへ


記録的な晴天の日が続き、大気の乾燥が心配されていた平成最後の2月2日(土)。
僕は『リ・チャレンジ2.0 - 若者の再犯防止と立ち直り支援について話をしよう – 』と題したイベントを開催しました。
内容はサブタイトルの通り、若者の再犯防止と立ち直り支援について参加者を交えて話し合う参加型で、僕を含む少年院出院、刑務所出所者にも登壇いただきました。

会場は社会起業家を支援している弁護士事務所併設のコワーキングスペースsocial hive HONGO。
30名を近く方にお越しいただき、主催者の僕が言うのも”あれ”ですが、素晴らしいイベントになりました。

あの1日が思い出として過ぎ去っていくのがもったいないので、僕の備忘録のためにも、『イベントを開催のきっかけ』『イベントで感じたこと』そして『僕が伝えたかったこと』を綴ってみます。

イベントを開催した僕のバックグラウンド

僕は17歳-18歳の約1年間、少年院に入っていました。
罪名はさておき、1年間の少年院生活は、その後数年に渡って少年院に再収容される悪夢を見続けるほど強烈なものでした。

しかし、振り返ってみると少年院生活よりも退院してからの方が濃密でした。
特に、退院してから23歳でNGOピースボートが企画する世界一周に参加するまでは、様々な意味でギリギリの生活を送っていました。

そんな綱渡りの生活を支えてくれたのは、家族であり、足を洗った地元の友達であり当時の職場でした。
18歳で少年院出院後、23歳の頃に初海外で世界一周へ。帰国後はNGOピースボートに就職し約50ヶ国を巡り、旅で出会った女性と結婚。カナダのトロントで1年間生活し、帰国後は現在の職場に出会う。

目次的に書くとこんな人生ですが、その道中で数えきれない人たちに助けられてきました。

『”縁”に恵まれ生かされてきた』
僕の人生を一言で表すならこれに尽きます。
どれかの”縁”が一つでもなかったら今の自分はここにいません。

そして、いわゆる”更生”もしていなかったと思います。

人生はもちろん更生に深く影響を及ぼした”縁”の数々を振り返り、

「次は僕が”縁”になりたい。」

いつしか、このような思いを抱くようになっていました。

そんな時に、イベントを共同主催するに至るNPOなんとかなるの共同代表であり、元横須賀市長の吉田雄人さんと出会いました。

イベント開催のきっかけ

吉田さんは、神奈川県の横須賀市で市議を6年、市長を2期8年間を務められました。
市政を退いた翌年の2018年に幼馴染である岡本さんが代表をされていた、NPO法人なんとかなるの共同代表に就任されました。

NPO法人なんとかなるは、少年院や児童養護施設などを退院して、自分の家で暮らすことのできない若者の自立支援を行っており、具体的には「住まい」「仕事」「学び」の機会を与えています。

僕が吉田さんと出会ったのは、これまた”縁”でした。

ひょんなことから同僚に僕の過去を話す機会がありました。
それを聞いた同僚は吉田さんが主宰する『吉田ゼミ』の生徒だったことから、吉田さんと僕を繋げてくださったのです。

紹介されたときは、簡単に挨拶する程度でイベントを共催する話なんてまったくでませんでした。
吉田さんは、なぜか僕のことを「早川くん」と呼んでいたぐらい、ゆるーい紹介でした。

それから数週間後に吉田さんから突然、
「早川くん!一緒に、若者の立ち直り支援関連のイベントをやろうよ!」
引き続き名前を間違えつつ、イベント共催の提案されました。
すぐさま承諾と名前の訂正をしたことから、このイベントの企画がはじまりました。

イベントを企画段階で決めた方向性はこの3点です。

1. 参加型のイベント
2. NPOや支援者以外のセクターを巻き込む開かれたイベント 
3. 参加者に若者支援を自分ゴト化にしてもらう

それが、紆余曲折を経て登壇者に「社会の無関心を打破する」をコンセプトに掲げる一般社団法人リディラバ代表の安部敏樹さん、NPOなんとかなるの共同代表の岡本さん、そして同NPOから支援を受けている少年院出院者のゆうやさんと刑務所出所者のただしさん、と濃いメンバーになりました。

イベントは3部制

イベントには遠くは長野県からお越しいただいたり、20代前半の女性、僕の取引先、ビジネスとして少年院出院者支援をした経験がある方、4月から法務省の保護局で勤務する方、そして少年院出院者など幅広い方々、約30名にご参加いただけました。

13:30から開始したイベントは参加型かつ3部構成です。
イントロとして、会場の皆さん同士で自己紹介も含めた「少年院・刑務所のイメージ」や「このイベントに出席した理由」を話し合ってもらう時間を持ちました。
これが結構盛り上がり、一気に場の空気が和みました。

第1部は『支援する側とされる側の溝』と題して、リディラバの代表、安部さんをモデレーターに、僕とNPOなんとかなるの共同代表である岡本さんが登壇したパネルトークです。

岡本さん安部さんのこれまでの取り組みを見れば明らかですが、「果たして僕は必要なのか。」と思えるほど、二人の情報量、経験値に裏打ちされた話は圧巻でした。

「とにかく仕事が続かない。」
「仕事の1日目から寝坊して遅刻してくる子もいる。」
「知的に遅れている子もおり、一筋縄ではいかない。」
これまで少年院出院者をはじめ80名近くを受け入れてきた岡本さんが話す『支援のリアル』は、若者の立ち直り支援の難しさを如実に物語っていました。

安部さんからは、犯罪に裏には地域や家族などのバックグランドが非常に強く影響していることや、地域によってコミュニティの差があり、それによって受けられる支援の幅にも影響が出ていること。
コミィニティが失われている現代で、以前のようなコミュニティで支援したりかつての疑似家族化していた会社が機能しなくなっている現状など、様々なレイヤーを整理しつつ、圧巻のファシリテイトでした。

話すこと、聞くことから始まる

第2部では、引き続き安部さんがファシリテートしつつ少年院出院者のゆうやさん、刑務所出所者のただしさんが登壇しました。

これが圧巻の内容でした。

少年院出院者のゆうやさんは、育ったバックグランドをストレートに話してくれました。
お母さんが11歳で亡くなって、父親からのDVを受けるようになり家出をして、母方のお祖父ちゃんお祖母ちゃんの家へ。
しかし大好きだったサッカーの部費を払うことを拒否され非行の道に。
中2の時に傷害と窃盗で捕まった時にすぐ釈放され、逆に「こんなもので済むのなら」という気持ちで、さらに悪い道へ。
お祖父ちゃんお祖母ちゃんの家を出て当時付き合っていた女性と二人で暮らすようになってからも、彼女に働いていると嘘をつきながら、恐喝、万引き、窃盗を繰り返していたそうです。そして捕まり少年院へ。
少年院での生活は、はじめはまったく身が入らず規則を破り出院日も延長されたりでしたが、ある先生との出会いから少しづつ自分と向き合うようになったそうです。
そして、中2の初犯の時にお祖父ちゃんお祖母ちゃんがも警察や保護観察所と掛け合ってくれて、大したことのない処分で済んだこと知り、「お祖父ちゃんお祖母ちゃんをこれ以上裏切らない。」と出院後は一生懸命に働いている、ということを目を潤ませながら話してくれました。

刑務所出所者のただしさんは、自分がしてしまった犯罪について、「ネットにも出てるんです」と正直な告白にはじまり、地方出身ということもあって出所後に故郷に戻りたくても、すぐに噂は広まってしまい戻れない現状を話してくれました。
そして服役前に別れた奥さんやお子さんたち申し訳ないという配慮で、故郷には戻らずに首都圏に来たということでした。
「できれば子ども達には大学に行かせてあげたい。」と、今でも10万円の仕送りを続けているそうです。

二人の話の後は、参加者からの質問を受け付けつつ少年院/刑務所の中の話など、時に笑いがありつつも、やはり当事者のリアルを聞くことがもっとも大切であり、当事者にとってもいろんな人に話、受け入れてもらえることが大切だと時間した内容でした。

第3部は、吉田さん、岡本さん、安部さん、そして僕が登壇して、参加者からの質問に答え、最後は懇親会へ。

イベントの合間に何度も参加者同士が思ったこと、感じたことを話し合う時間を設けていたこともあり、第3部では参加者からの質問がやむことはなく、懇親会も大盛り上がりで想定時間を大幅にオーバーし、最後は参加者の方に会場の片付けまで手伝ってもらい終了しました。

このイベントを通じて僕が伝えたかったこと

最後に、このイベントを通じて僕が伝えたかったことは何だったのか。

それは『100人で1人を支える、その1人に一緒になりませんか。』ってこと。

僕は”豊かな人生”って、『人との繋がり(質) x 繋がりの数』だと思っています。
これは『社会資本(ソーシャル・キャピタル)』と言われ、人との信頼関係であったり、ネットワークが人生の豊かさに直結するとされています。

僕はいわゆる”更生”した部類に入ります。
更生できたのは家族など多大な支援がありましたが、家族だけではなく地元の友達、同僚、一緒に世界一周に行った人、飲み友etc多くの人の支え、繋がりのおかげだと思っています。

これは彼らにもまったく当てはまります。
人との繋がりは転ばぬ先の杖です。

職業支援や、住む場所の支援、金銭的な支援なども大切ですが、誰しもができるわけではありません。

しかし、誰もが”縁”になることはできます。
それが支援を必要としている若者にとって様々なレイヤーの人と出会えるチャンスになり、人生の希望になり、仕事の動機付けになることがあります。

困っている時に飲みに行く程度
仕事に悩んでいたらLINEしてあげる程度
面白そうなイベントがあればシェアしてあげる程度
SNSで投稿があれば、コメントしてあげる程度

この程度の繋がりが1人に100人いれば、犯罪なんてしなくなります。
僕がそうだったから。

100人で1人を支えたい。
そして、彼らにとっての100人を繋げたい。
”縁”を繋げたい。

そんな思いから、このイベントを開催しました。

イベントには、登壇者の他に僕の知り合いの少年院出院者が2名来てくれました。
そのうち1人は出院後、環境を変えるために上京し、高校に行くために工場で働きながら貯金をしており、ついにある程度のお金が貯まったと報告してくれました。

しかし「高校に行っても何かやりたいことがあるわけでもない。行くのを迷っている。」と相談してくれました。
その時です。
その相談を隣で聞いていた方が親身になって相談に乗ってくださりました。

まさに、この関係です。

100人で1人を支える、その1人になる人を繋げる。

僕にもできることがまだまだあることを実感した、素晴らしいイベントになりました。

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